バンギラス+ユキノオー
以前のキュウコン+ニョロトノは低種族値が多くいまいちパッとしなかったが天候ポケモン2体で補い合う構築はなかなかに興味深い.
バンギラス軸から入った場合に脅威になる雨パーティおよび同じ砂のカバルドン入りパーティに対してユキノオーを刺すのは補完として優秀.
ユキノオーと言えば雨パーティへの牽制としてピンで入ってくることが多い.
今回は2011-10-24 - てつくずを読んで本来苦手意識を持ってしまうカバルドン入り構築に圧力を掛けられる点に着目.
雨パーティ,特にニョロトノ+キングドラ+ナットレイの形に強くするのであれば吹雪の火力が重要なので冷静CDあるいはHCが優秀なのだが勇敢ADあるいはHAであればカイリューやスイクンに遂行しやすくなる.
両刀にするにせよ最も意識すべきはどこなのかを考えつつユキノオーの振り方から考察.
最初に注目したのはマルチスケイルが厄介なカイリューに対しての氷の礫の確定数.
A158の氷の礫で一般的なH182-B119鉢巻カイリューに対してステルスロック込みで高乱数(13/16)になる.
この場合後ろにステルスロック要員を用意するとシナジーするが仮にそうでなくても少し削っておけばカイリューを上から縛れる公算が高くなるので有用.
Sが高く対処しづらいボルトロスへの先制与ダメージも増え縛られやすいはずの最遅ユキノオーの仕事量を増やすことができる.
また最低でもスイクンの身代わりをタネマシンガン2粒で壊したいのだがH207-B138スイクンの身代わりはA113タネマシンガン2粒で破壊可能.
ただしH207-B183スイクンまで意識すればA158欲しくなってくるし余裕があるのであれば役割対象である水ポケモンへの遂行技としての火力は高いほど良い.
ここで問題になってくるのがユキノオーのメインウエポンである氷+草の範囲を半減以下にし蜻蛉帰りで遂行してくるハッサムの存在.
ユキノオーにハッサムを繰り出された時点で大きなアド損になってしまう.
降臨に合わせてめざパ炎を撃っておけば相手のサイクル負担を増すことができるため採用を考えた.
C158めざパ炎であればハッサムがHD特化でオッカの実を持っていたとしてもめざパ炎2発で落とせる.
しかしながらめざパ炎はユキノオーの遂行対象に対する一貫性が皆無で(キングドラと対面していて裏にナットレイが控えている局面だとしても吹雪を撃つ方が良い)そもそもハッサムの繰り出しを読めるのであれば繰り出しを合わせて負荷を掛ける方が良い(私の場合はヒードランを合わせて身代わり→毒毒でアドを取る).
よってこの点に関してはC振りの意義はほぼないと判断.
肝心のカバルドンについてもC113吹雪ですら2発で落とせる.
以上を総括するとタネマシンガン採用の最遅ユキノオーであれば勇敢Aぶっぱの方が使いやすいと思った.
ナットレイに対する吹雪の火力が余り出なくなってしまうがナットレイであれば最悪後出しヒードランでも間に合うと思うし甘えている.
ここでラムの実があればカバルドンに突っ張りやすくなるだけでなく遂行対象の水ポケモンが頻用する熱湯で火傷した場合の保険になって遂行技の火力を保持しやすい.
またC113吹雪でキノガッサを1発で落とせるのでタイマンでキノガッサにも勝てる(1サイクル目はスカーフを警戒して引いてくるだろうが).
次に耐久面だがニョロトノ+キングドラへの遂行性能を維持できるようにHDのラインを決定する.
H165-D135でC161眼鏡キングドラの流星群を高乱数耐え(15/16)するようになりハイドロポンプの被ダメージまで意識してH165-D137が望ましい.
勇敢HDで指数不足気味にしてしまうよりは勇敢ADで役割遂行に特化した方が分かりやすい性能を持つ天候変化ポケモンは使いやすい.
ここまで決まったら構築を具体的に組み立てて行く(実際には同時進行でメリット考えながらやってるけどごちゃごちゃになると読みにくいので).
まずバンギラス+ユキノオーから入って軸のバンギラスが苦手な雨,カバルドン入りをユキノオーが見る.
ここでウルガモスやハッサムが一貫して来るのでヒードランを加えて脇を固める.
格闘が一貫する形になるため隙をほとんど作らないヤドランを採用,バンギラス+ユキノオー+ヤドランの形が出来る.
さらに処理が面倒なウォッシュロトムに強い枠が欲しくなりボーマンダを加える.
気合玉サザンドラが怖いのとキノガッサに薄くしたくないためラティオスではなくボーマンダ.
ユキノオー入りのスタン構築ではしばしば天候エースの処理役としてスカーフガブリアスが採用されると思うが霰になった時点で優劣関係がボーマンダ>キングドラであるしウルガモスにはヒードラン,バンギラス,ボーマンダで厚めに牽制できている.
ユキノオーでカバルドンを牽制できても最速ドリュウズをしっかり処理できるポケモンがいないのでは心許ないのでローブシン.
実はこの枠はスカーフランドロスと悩んだのだがボルトロスへの耐性がない構築だと思ったので殴り合えるローブシンの方が動かしやすいと思った.
岩の一貫性が酷い構築になっているのでローブシンでバンギラスを牽制できる点も大切.
拘り地震,逆鱗の撃ちづらさが問題で採用意義も揺らいでしまっているスカーフガブリアスよりも等倍指数も期待でき広範な活躍が見込めるローブシンが何故大繁殖しないのか甚だ疑問.
ボーマンダの枠は岩の一貫性を抑える意味も込めて陽気AS鉢巻ガブリアスに寝言を仕込んで起用しても良いと思う.
陽気ガブリアスであれば霰下で陽気ドリュウズを十二分に牽制できるし魅力的なポケモンではある.
ヤチェでウルガモスを見るよりは陽気ASスカーフとか鉢巻で対面で役割破壊されないようにした方が強い.
ただし拘りで使うことになり逆鱗は安易に撃てないので逆鱗/ダブルチョップ/地震/寝言という範囲の狭い型になってしまい一貫技の目覚めるパワー飛行の通りが良いボーマンダほど魅力を感じなかった.
ローブシンの枠が浮き気味になってボルトロスを意識しつつ別のポケモンを加えることができるようになるので興味がある人は考えてみても良いかも.
ポケモン | バンギラス |
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特性 | 砂起こし |
持ち物 | 拘り鉢巻 |
配分 | 175-204-130-x-121-113 |
技構成 | ストーンエッジ/噛み砕く/馬鹿力/寝言 |
後ろにしっかりした受けを置いておけば非常に強力なポケモン.
ユキノオー,ヤドランとの相性が良い.
ステルスロック/毒毒を持たせた耐久型でも上手く回ると思ったがユキノオー+トドゼルガに負担を掛けやすい鉢巻を採用.
耐久型の方がラティオス入りの構築には負担を掛けやすいので十分考慮の余地はある.
ポケモン | ユキノオー |
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特性 | 雪降らし |
持ち物 | ラムの実 |
配分 | 165-158-95-113-137-58 |
技構成 | 吹雪/氷の礫/タネマシンガン/宿り木の種 |
上述の通りだがラスト1枠に宿り木の種を持たせて動きやすくしている.
ヤドランのゴツゴツメットと合わせるとカイリューに対して強気で戦える.
ポケモン | ヒードラン |
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特性 | 貰い火 |
持ち物 | 食べ残し |
配分 | 193-x-127-151-132-140 |
技構成 | 火炎放射/竜の波動/身代わり/毒毒 |
ウルガモスやハッサム,受けループに強いため採用.
ユキノオー+ヒードランの並びはきれいで扱いが難しい2者を引き立てられる魅力的な組み合わせ.
ポケモン | ヤドラン |
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特性 | 再生力 |
持ち物 | ゴツゴツメット |
配分 | 201-x-178-121-101-51 |
技構成 | サイコキネシス/大文字/冷凍ビーム/電磁波 |
バンギラス,ユキノオーと相性が良く主に格闘とパルシェンを見て欲しい.
電磁波+ゴツゴツメット+再生力が強くて相手に回すと厄介な存在.
今回は波乗りを切ってカイリューなどに厚くする意味で冷凍ビームを搭載.
ポケモン | ボーマンダ |
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特性 | 威嚇 |
持ち物 | 拘り眼鏡 |
配分 | 171-x-100-177-100-152 |
技構成 | 流星群/目覚めるパワー飛行/大文字/寝言 |
ウォッシュロトムへの牽制とキノガッサ意識.
気合玉サザンドラにも圧力が掛けられる.
ドリュウズに強くて場合によってはボルトロスとも撃ち合える.
配分・技構成ともに最低限やって欲しいことが出来れば構わないので自由度が高め(参考).
ボルトロスと撃ち合えれば問題ないのでオボンの実を持たせてビルドアップ型でも良いかなと思ったが交代戦で火力の維持が面倒だと考えて火炎玉.
勿論オボンローブシンでも問題はないしむしろそちらの方が霰に抵抗が持てて良いかもしれない.
安直なグライオンの繰り出しを牽制する意味でもとりあえず今回は火炎玉にしている.
耐久調整した陽気鉢巻ガブリアスでも良い気もしたがそこまで火力を落としてまで拘り逆鱗を撃つ気にならなかった.
後ろの2枠は今後もう少し考察を加えて改善できると思う.
とりあえずバンギラス+ユキノオーから入って叩き台とするならこんな形になるだろうという感じ.