バンギランド入り砂スタン
今は,砂>霰>雨≧晴れ,無天候って感じの環境だと思うけどいずれも十分に勝ちに行ける環境でとてもバランスが良いと思う.
色々考えてみたのだが一番使いやすくて強い(安定しやすい)のはやっぱり砂なんじゃないかという考えに至った.
今回は流行りの型使ってみたかったのですごく強いと思う砂スタンを組んでみた.
あにぜっとさんのPT記事で感銘を受けてゴツゴツメットラティアスを使ってみたくなったというのがきっかけ.
相性補完もそれなりに出来ていると思ったのでバンギラス+ランドロス+ラティアスから組み始めた.
組みたくなった理由としてもう一つ,twitterなどで良く話題になる流行りの鉢巻or竜舞バンギラスを使ってみたかったというのもある.
運用法とそのメリットが分からないで使っても全く強くないと思ったので自分なりに考えてみた.
ゴリ押しの仕方と同様AT運用のバンギラスは火力をあげてストーンエッジなどをメインウエポンとするポケモンなので基本的に流し際に一貫性を持てる一致技で負荷を掛けられるのが強み.
無論相手の構築次第で一貫性を持てると判断される技は変わるが一番撃つ機会が多くなりそうなのはストーンエッジ.
ハイリスクハイリターンな一貫技としてのストーンエッジは命中率は80%と高くはないものの負け筋が濃厚になっている局面でも十分命中を期待できるレベル.
サザンドラと違ってSが低めなのでタイマンで戦っていくべき状況は先制が取れる場合,もしくは相手の攻撃を耐えながら撃ち合いで勝てる場合のいずれかを主とすることになる.
この考え方に従うと流し際の負担を意識しやすく運用難度が低い鉢巻バンギラスの方が優秀だと思った.
竜舞バンギラスの場合は流し際に竜の舞を積んで役割破壊技と高火力の一致技による全抜きを狙わなければならずリスキーなストーンエッジを対面で何度も撃つはめになるから技外しが致命的で運用面でのジレンマを抱えていて厳しい.
残りの3体で意識したいのは以下の点.
初めはキノガッサがカバルドンに圧力が掛けられて雨パーティにも強いため優秀なのではないかと考えたのだがスカーフめざパ飛ニョロトノに勝てないので却下.
この構築にキノガッサを入れるのであればニョロトノを見て欲しくて役割対象に撃ち負ける可能性があるため採用できない.
めざパ飛ニョロトノさえいなければキノガッサ+パルシェン+イトケウルガモスで組んでいけば美しい形になると思ったが現実はそんなことはなくて止むなく断念.
次に注目したのは欠伸耐性の状態異常玉持ちのポケモン.
ランクルスはウルガモスがさらに重くなることとドリュウズに力押しされた場合に結局不利であることから却下.
次にグライオンだがランドロスと範囲が被り気味になってしまうし,何よりこのような構築に火力がないグライオンを入れても機能させるのが難しい.
ローブシンであればドレインパンチ,マッハパンチ,岩雪崩で広範囲に対して活躍が期待でき最低限の崩し性能もあるため心強い.
HBカバルドン@ゴツゴツメットとかだとさすがに厳しいものがあるが今回は3体の中で一番信頼できる火炎玉ローブシンを採用.
高火力ドラゴンと珠ハッサムを見ることができてラティアスと相性補完し合えるヒードランはこの構築に採用する場合非常に優秀.
重めのウルガモス,受けループにも睨みをきかせられ霰に対する受け出しも担うことができる非常に魅力的なポケモン.
種族値は高いが弱点がメジャー且つ強力なのでなかなか目立たないのだけれどこうして考えてみるとやはり便利.
ラストの枠は雨パーティへの薄さを考慮してナットレイが適任.
耐久に些か心配があるヒードランの補佐をさせる目的もあるし鈍い眠る型にすることで同種対決,対キノガッサにも有利になる.
気合玉を持っていないボルトロスにもある程度強くてヒードランを見せておくことで動かしやすくなる.
タネマシンガンによって身代わり持ちのポケモンに強い点も評価できる.
あにぜっとさんのものが既に非常に綺麗な形で煮詰まっているが一撃必殺をなるべく採用したくなかったしそもそも零度スイクンを持っていなかったので以下のように纏まった.
ローブシンで比較的広範囲を誤魔化す形になっているのでローブシンの耐久はしっかり確保しなければならない.
ポケモン | 特性 | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 |
---|---|---|---|---|---|---|
バンギラス | 砂起こし | 拘り鉢巻 | ストーンエッジ | 噛み砕く | 馬鹿力 | 寝言 |
ランドロス | 砂の力 | 拘りスカーフ | 地震 | 蜻蛉帰り | めざパ飛 | 岩雪崩 |
ラティアス | 浮遊 | ゴツゴツメット | 竜の波動 | 瞑想 | 自己再生 | 甘える |
ローブシン | 根性 | 火炎玉 | ドレインパンチ | マッハパンチ | 岩雪崩 | 投げつける |
ヒードラン | 貰い火 | 食べ残し | 大文字 | めざパ氷 | 毒毒 | 身代わり |
ナットレイ | 鉄のトゲ | カゴの実 | ジャイロボール | タネマシンガン | 鈍い | 眠る |
見た感じ砂パーティらしく厳つい連中で固まっているのが好み.
特別に突破力が高いPTと言う訳ではないけれどバランス良く纏まった砂スタン構築.
パッと思いつくだけでも多数のシナジーの良い組み合わせができて隙の少ない形になっている.
バンギラスは鉢巻+ストーンエッジにより受けループの役割破壊が狙える.
ストーンエッジのような命中不安定な技は勝率を自ら下げる評価の低い技であると認識しているけれど今回は敢えて採用.
急所込みで考えた場合のストーンエッジの期待値は88と岩雪崩よりも高いし急所にあたりやすい点でも役割破壊に向いている.
鉢巻を持たせることでストーンエッジが役割破壊を狙うのに十分な威力を持つようになるので流し際に撃つことで蓄積を狙って行ける.
撃ち合いで使う訳ではないので外した場合PT単位では負担になるもののリターンが大きくサイクルを回しながら早期に当てられれば問題ない.
一致技で等倍でも十分火力が出るため拘ってもそれほど痛くないし思考停止気味に負担が掛けやすい.
こちらが消耗し切る前に当てて相手を倒せば良いだけのことで高種族値でゴリ押しが効くバンギラスならではの手法と言える.
ディスアドはそれを上回るリターンを作り出せれば問題ないというごく当り前な発想.
技のチョイスについては賛否両論ありそうだけどストーンエッジ/噛み砕く/馬鹿力まで必須,拘って撃つ以上明確な指数のラインがなければ馬鹿力>けたぐり.
一貫性を重視するべき型なので3ウエポンで確実に一貫性を作るべきで安定感を損なう恐れのあるけたぐりはNG(竜舞型なら打ち分けれるのでけたぐりの方が良い).
拘りでピンポイントな役割破壊は起点を増やすので評価が低く,ラストの1枠には寝言以外では冷凍パンチ,炎のパンチ,燕返しあたりが候補になる.
ユクシーに繰り出して眠ってしまっても2サイクル目以降,一貫性のある技だけ連打できる点も優秀なので寝言はそれなりに使えるとは思う.
基本的に催眠対策を緩くできて思考停止で突っ張れるようになる寝言のような対策を持たせておくとギャンブル性を減らせるのでかなり評価している.
種族値と耐性面の関係からやはりスカーフは手放せない.
基本的に地震と蜻蛉帰りをメインに絡め手で戦って行くことになる.
バンギラスやドリュウズに安定して役割を持てるようにある程度余裕を持って耐久を確保し,タイマンあるいは死に出しでなら1舞ウルガモスを倒せるようにS153以上を確保.
めざパ飛はキノガッサ+パルシェンの並びに一貫性が出てランドロスが受け出ししやすい格闘に対する有効打にもなる.
初手でめざパ飛と蜻蛉帰りという択の両立は非常に扱いやすく後続のローブシンとの相性も良い.
ウルガモスだけを考えれば岩雪崩一択(最悪地震でも良いくらい)なのだがボルトロスやカイリューも考慮するとストーンエッジが欲しくなる.
バンギラスと違って決定力に乏しく技外しが割と致命傷になるので技選択は慎重に行いたい.
俺はチキンなので基本的に余程確数に影響が出ない限り期待値で損しても命中安定技を選ぶ.
実際期待値だけ見て優秀でも確数確保できてるのに無駄に火力取った場合は実質得分はほぼないか逆にマイナスだったりするしね.
でもアカギとかカイジも言ってるようにこういう考えじゃあギャンブルには勝てんのですよね分かります.
「簡単なことさ,一度死線を潜っちまえば良いのさ」
あにぜっとさんのPT記事を大いにリスペクトして採用.
記事を読んでから考えてみたが高水準の受け性能と再生技を持ち,Sが高い両受け可能なポケモンはラティアスだけだと気が付いた.
- A204鉢巻カイリューの2段階下降逆鱗で96%〜114.2%(4/16の低乱数耐え)
- A182鉢巻ガブリアスの2段階下降逆鱗高乱数耐え(14/16)
- A182ガブリアスのダブルチョップで38.8%-48%
- A181ガブリアスのダブルチョップで37.7%-45.7% ※砂ダメージ込みで耐え
- A189珠バシャーモの飛び膝蹴りで41.7%-49.1%
- A189珠バシャーモのシャドークローで61.1%-72.5%
- C162珠バシャーモのめざパ氷で42.8%-52%
- A211根性ローブシンのストーンエッジで55.4%-65.7%
- A211根性ローブシンの2段階下降後攻しっぺ返しで56%-66.2%
- A204バンギラスの交代時追い討ち高乱数耐え(14/16)
- A204鉢巻バンギラスの2段階下降噛み砕くで65.1%-76.5%
- A170バンギラスの2段階下降噛み砕くで37.7%-44.5%
- A204鉢巻バンギラスの2段階下降ストーンエッジで40%-48% ※砂ダメージ込みで中乱数2耐え(152/256)
- A205鉢巻メタグロスの交代時追い討ち高乱数耐え(14/16)
- A150ハッサムの蜻蛉帰りで56%-66.2%
- C205ウルガモスの虫のさざめきで80%-96%
- C158ユキノオーの吹雪で75.4%-89.1%
- C162帯ボルトロスのめざパ氷で40%-48%
- H155-D131ラティオスを1段階上昇竜の波動で高乱数(14/16)
- H182-D122カイリューに竜の波動で60.4%-72.5%
- H167-D120カイリューに竜の波動で65.8%-79%
- H191-D106ガブリアスを1段階上昇竜の波動で高乱数(14/16)
優秀な耐性で瞑想+甘える+自己再生で両受けを可能にし竜の波動の一貫性から攻撃面でも侮りがたい.
状態異常に弱くなるのは必然だが鋼タイプの2体がそれらの技に対して比較的強いため相性補完上優れる.
ハバンの実があればキングドラを見ることも難くなく魅力的に思えるがそれ以上にゴツゴツメットが優秀だと理解できた.
正直眼鏡を持たせたときの竜の波動,サイコショックの安定感ぐらいしか評価できる点がないと思っていただけにこれは評価を改めざるを得ないと反省.
物理面の安定感に加えて投げつけるの役割破壊力と岩技まで持たせた場合の撃ち合いの強さを見ればほとんど非の付けようがない.
ローブシンもランドロス同様命中安定の岩雪崩でないと厳しいポケモンだがカイリューやボルトロスを意識した場合ストーンエッジが欲しくなってくる.
Aにガッツリ振ってあるのなら岩雪崩でも十分なのだが今回はローブシンに掛かる負担が大きく耐久に多く割く必要がある.
必然的に火炎玉発動前の火力が若干不足し初速不足に悩まされることとなる.
幸い受けが得意な構築でありランドロスの蜻蛉帰りによる降臨も可能なので火傷状態になるまで撃ち合いを避けて運用することもでき必ずしもストーンエッジである必要はなく技選択の余地が生まれる.
対霰,対鋼,対ウルガモスは比較的安定する.
さらに高火力ドラゴンや受け回しを見られるようにいかに構成するかがポイントになる.
ドラゴンへの打点がないと流石にヒードランと言えども撃ち負ける恐れがあるので竜の波動かめざパ氷は持っておきたい.
この構築ではグライオンに対する打点が極端に少ないのでめざパ氷としたが基本的には竜の波動の方が使い勝手は良い.
受けループに強くなる毒毒+身代わりor守る+食べ残しは便利で鋼を呼びづらいため毒毒も採用しやすい.
対受けループに特化しない限りは身代わりの方が汎用面,アドバンテージともに守るを上回るので身代わり.
キノガッサやフシギバナに対しての様子見にもなるのでオーバーヒートがない場合に便利.
炎技は撃ち合えるように大文字が採用しやすいが命中率を加味して火炎放射にしたり,撃ち合いを放棄してオーバーヒートを選択しても良い.
今回火炎放射にしているのは主な役割対象への確数が十分確保されており等倍相手には偶発で撃ち合うよりは毒毒を入れるか回した方が有効だと思ったから.
対ドラゴンにおけるヒードランの補佐と対雨パーティが一番大きい採用理由.
水受けは基本的にナットレイ1体で行うことになるので負担が掛かりやすいのだが耐久がかなりある上に眠るで補えるため安心感がある.
鈍いがあれば後出しキノガッサも返り討ちに出来るため甘えた考えではそう簡単には崩されないし貰い火ヒードランとの相性も上々.
ラティアスが苦手とする状態異常に強めで役割対象である水ポケモンの鬼火で返り討ちに逢うようなこともなくなる.
やっぱり今の環境だと砂パーティがすごく強いと思うのでバンギラスの評価は高い.
カバルドン+ドリュウズの強さも衰えるところを知らないので砂は環境の最上層にいるんだと実感.
所詮イメージであって実際はどの天候も強いと思うし無天候でも十分勝てる良いバランスだと思う.
大分メタも出揃ってきたので好きなポケモンを使って構築するのも面白いかもしれない.